おもてだか

所得税の確定申告を学ぶ

確定申告の用語集

所得税の確定申告の基本用語です。1語ずつ、短い説明と関連する申告書の欄を載せています。欄のリンクを開くと、確定申告書のしくみの記入画面でその欄を選んだ状態になります。

説明は国税庁の資料(令和7年分の確定申告の手引き、タックスアンサー、所得税基本通達)をもとにしています。年分によって変わる金額には年分を書いています。

確定申告かくていしんこく

1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額と、それに対する所得税等の額を計算して確定させる手続です。源泉徴収された税金や予定納税額などがある場合は、確定申告で過不足を精算します。

令和7年分の確定申告(第3期分)の納期限は、令和8年3月16日(月)でした(令和7年分の手引き28ページ)。

関連する申告書の欄

出典:タックスアンサー No.2020 確定申告(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 3ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

収入金額しゅうにゅうきんがく

所得を計算する出発点になる、1年間の収入の額です。事業なら売上などの総収入金額、給与なら源泉徴収票の「支払金額」(税金などを引かれる前の額面)が収入金額です。

収入金額と所得金額は別のものです。収入金額から必要経費や給与所得控除を差し引いたものが所得金額になります。

出典:タックスアンサー No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)(国税庁、2026年10月17日利用)、タックスアンサー No.1410 給与所得控除(国税庁、2026年10月17日利用)

所得(所得金額)しょとく

収入金額から、それを得るためにかかった費用などを差し引いた金額です。所得税法では、所得をその性質によって、利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時・雑の10種類に区分しています。

事業所得は「総収入金額-必要経費」、給与所得は「給与の収入金額-給与所得控除額」で計算します。

関連する申告書の欄

出典:タックスアンサー No.1300 所得の区分のあらまし(国税庁、2026年10月17日利用)、タックスアンサー No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)(国税庁、2026年10月17日利用)、タックスアンサー No.1410 給与所得控除(国税庁、2026年10月17日利用)

必要経費ひつようけいひ

事業所得・不動産所得・雑所得の計算で、収入金額から差し引ける費用です。総収入金額に対応する売上原価など収入を得るために直接要した費用と、その年に生じた販売費・一般管理費などの業務上の費用が当たります。

家事上の費用は必要経費になりません。一つの支出が家事上と業務上の両方に関わる費用(家事関連費)は、業務の遂行上必要な部分を明らかに区分できる場合、その部分が必要経費になります。

必要経費になるのは、原則としてその年に債務が確定した金額です。

出典:タックスアンサー No.2210 必要経費の知識(国税庁、2026年10月17日利用)、タックスアンサー No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)(国税庁、2026年10月17日利用)

事業所得じぎょうしょとく

農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得です。「総収入金額-必要経費」で計算します。

副業の所得が事業所得になるか、業務に係る雑所得になるかは、その活動が社会通念上「事業」と呼べる程度で行われているかで判定します。取引を記録した帳簿書類の保存がない場合は、原則として業務に係る雑所得になります(所得税基本通達35-2(注))。

事業所得のある人は、確定申告書と一緒に、青色申告の人は青色申告決算書、それ以外の人は収支内訳書を出します。

出典:タックスアンサー No.1350 事業所得の課税のしくみ(事業所得)(国税庁、2026年10月17日利用)、所得税基本通達 法第35条《雑所得》関係(35-2 業務に係る雑所得の例示)(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 8ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

雑所得ざつしょとく

利子・配当・不動産・事業・給与・退職・山林・譲渡・一時のどの所得にも当たらない所得です。公的年金等、非営業用貸金の利子、副業に係る所得(原稿料やシェアリングエコノミーに係る所得など)が例として挙げられています。

雑所得は「公的年金等」「業務に係るもの」「その他」の3つに分けて計算し、合計します。業務に係るものとは、副業に係る収入のうち営利を目的とした継続的なものをいいます。

雑所得の計算で生じた損失は、ほかの所得と損益通算できません。

出典:タックスアンサー No.1500 雑所得(国税庁、2026年10月17日利用)、タックスアンサー No.1300 所得の区分のあらまし(国税庁、2026年10月17日利用)

給与所得きゅうよしょとく

会社員や役員などが受け取る俸給・給料・賃金・歳費・賞与などに係る所得です。給与の収入金額から給与所得控除額を差し引いて計算します。

出典:タックスアンサー No.1300 所得の区分のあらまし(国税庁、2026年10月17日利用)、タックスアンサー No.1410 給与所得控除(国税庁、2026年10月17日利用)

給与所得控除きゅうよしょとくこうじょ

給与所得の金額を計算するとき、給与の収入金額から差し引く金額です。額は給与の収入金額に応じて決まり、年分によって改正されることがあります。

確定申告書では、給与の収入金額を手引きの表に当てはめて、給与所得控除後の金額(給与所得の金額)を直接求めます。令和7年分の表は手引き10ページにあります。

令和8年分・令和9年分の給与所得控除額は、令和7年分と異なります(タックスアンサー No.1410)。

関連する申告書の欄

出典:タックスアンサー No.1410 給与所得控除(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 10ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

所得控除しょとくこうじょ

各種の所得の金額の合計から差し引く控除です。社会政策上の要請や、納税者の個人的な事情への配慮、最低生活費の保障などのために設けられています。残った金額をもとに所得税額を計算します。

種類:雑損控除、医療費控除、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除、寄附金控除、障害者控除、寡婦控除、ひとり親控除、勤労学生控除、配偶者控除、配偶者特別控除、扶養控除、特定親族特別控除(令和7年分以降)、基礎控除。

税額から直接差し引く「税額控除」とは別のものです。

出典:タックスアンサー No.1100 所得控除のあらまし(国税庁、2026年10月17日利用)

基礎控除きそこうじょ

所得控除の一つで、納税者本人の合計所得金額に応じて差し引ける金額です。確定申告でも年末調整でも使います。

令和7年分(居住者)は、合計所得金額が132万円以下なら95万円、132万円超336万円以下なら88万円、336万円超489万円以下なら68万円、489万円超655万円以下なら63万円、655万円超2,350万円以下なら58万円、それを超えると段階的に減り、2,500万円超で0円です(令和7年分の手引き21ページ)。

基礎控除の額は年分によって違います。令和8・9年分は令和8年度税制改正で引き上げられ、合計所得金額が489万円以下なら104万円、489万円超655万円以下なら67万円、655万円超2,350万円以下なら62万円です(令和8年分 年末調整のしかた 3ページ)。

出典:令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 21ページ(国税庁、2026年10月17日利用)、令和8年分 年末調整のしかた 3ページ(国税庁、2026年10月17日利用)、タックスアンサー No.1199 基礎控除(国税庁、2026年10月17日利用)

合計所得金額ごうけいしょとくきんがく

事業所得・不動産所得・給与所得・雑所得など(総合課税の所得、損益通算後)の合計に、総合課税の長期譲渡所得と一時所得の合計の2分の1などを加えた金額です。基礎控除の額などを決めるのに使います。

純損失や雑損失などの繰越控除を受けている場合は、その適用前の金額です。分離課税の所得がある場合などの詳しい定義は、手引きの用語の解説を確認してください。

分離課税の所得や繰越控除がない人なら、第一表 ⑫ の金額が合計所得金額になります。

関連する申告書の欄

出典:令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 39ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

課税される所得金額かぜいされるしょとくきんがく

所得金額の合計(⑫)から所得控除の合計(㉚)を差し引き、1,000円未満の端数を切り捨てた金額です。この金額に税率を当てはめて所得税額を求めます。

出典:令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 24ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

税額控除ぜいがくこうじょ

課税所得金額に税率を掛けて計算した所得税額から、一定の金額を差し引くものです。配当控除や外国税額控除などがあります。

所得から差し引く「所得控除」とは、差し引く段階が違います。

出典:タックスアンサー No.1200 税額控除(国税庁、2026年10月17日利用)

復興特別所得税ふっこうとくべつしょとくぜい

基準所得税額(第一表 ㊹)に2.1%を掛けて計算する税金です。平成25年分から令和19年分まで、所得税と併せて申告・納付します。

1円未満の端数は切り捨てます。手引きでは「記入漏れにご注意ください」と強調されています。

関連する申告書の欄

出典:令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 27ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

源泉徴収げんせんちょうしゅう

会社や個人が、給与や税理士などへの報酬を支払うとき、支払のつど所得税及び復興特別所得税を差し引いて国に納める仕組みです。差し引いて納める義務のある者を源泉徴収義務者といいます。

確定申告では、源泉徴収された税額を差し引いて、納める(または還付される)税額を計算します。源泉徴収された内訳は第二表の「所得の内訳」に書きます。

出典:タックスアンサー No.2502 源泉徴収義務者とは(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 27ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

年末調整ねんまつちょうせい

給与から1年間に源泉徴収した税額と、その人が1年間に納めるべき税額を一致させるため、給与の支払者(会社など)が行う手続です。対象は「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を出している人で、2,000万円を超える給与の支払を受ける人は対象外です。

年末調整では、給与所得控除後の金額から所得控除を差し引き、税率を当てはめて求めた税額に102.1%を掛け、100円未満を切り捨てて、1年間の所得税及び復興特別所得税の額を求めます。

年末調整の結果は源泉徴収票に書かれます。副業などで確定申告をするときは、年末調整を受けた給与も含めて申告します。

出典:タックスアンサー No.2662 年末調整のしかた(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 3ページ(国税庁、2026年10月17日利用)、令和8年分 年末調整のしかた 5ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

申告納税額しんこくのうぜいがく

所得税及び復興特別所得税の額(㊻)から、外国税額控除等(㊼・㊽)と源泉徴収税額(㊾)を差し引いた金額です。黒字なら100円未満の端数を切り捨て、赤字ならそのままの金額を書きます。

ここから予定納税額を差し引いた「第3期分の税額」が、確定申告で納める税金(または還付される税金)です。

出典:令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 28ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

予定納税よていのうぜい

前年の所得などをもとに計算した予定納税基準額が15万円以上の場合に、その年の所得税等の一部をあらかじめ納付する制度です。

関連する申告書の欄

出典:令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 3ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

青色申告あおいろしんこく

一定水準の記帳をし、その記帳に基づいて正しい申告をする人が、所得金額の計算などで有利な取扱いを受けられる制度です。青色申告ができるのは、不動産所得・事業所得・山林所得のある人です。

主な特典に青色申告特別控除があります。正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)で記帳し、貸借対照表と損益計算書を添付して期限内に申告するなどの要件を満たすと、原則として最高55万円、さらに電子帳簿保存またはe-Taxによる電子申告を行っている場合は最高65万円を控除できます(タックスアンサー No.2070、令和8年4月1日現在法令等)。

青色申告の人は、確定申告書と一緒に青色申告決算書を出します。

青色申告をするには「所得税の青色申告承認申請書」を、原則として青色申告をしようとする年の3月15日まで(その年の1月16日以後に新たに事業を始めた場合は、事業を始めた日から2か月以内)に出します(タックスアンサー No.2090)。

出典:タックスアンサー No.2070 青色申告制度(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 8ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

青色申告特別控除あおいろしんこくとくべつこうじょ

青色申告者が、事業所得などの金額から差し引ける控除です。控除額は要件に応じて65万円・55万円・10万円のいずれかで、控除前の所得金額がそれより少ないときは、その所得金額が限度です。

55万円:正規の簿記の原則(一般的には複式簿記)で記帳し、貸借対照表・損益計算書などを添付して、確定申告期限までに申告する。65万円:55万円の要件に加えて、e-Taxで申告するか、優良な電子帳簿の保存をして届出書を出している。10万円:それ以外の青色申告者。

決算書 2ページの「青色申告特別控除額の計算」で求め、1ページ 損益計算書の ㊹ に書きます。控除後の所得金額(㊺)を第一表の ① に、控除額を第一表の (59) に書きます。

出典:タックスアンサー No.2072 青色申告特別控除(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 青色申告決算書(一般用)の書き方(国税庁、2026年10月17日利用)

青色申告決算書あおいろしんこくけっさんしょ

青色申告の人が、確定申告書と一緒に出す4ページの書類です。1ページの損益計算書で、売上(収入)金額から経費や青色申告特別控除額を差し引いて所得金額を計算します。

2ページには月別売上(収入)金額・仕入金額や青色申告特別控除額の計算、3ページには減価償却費の計算など、4ページには貸借対照表などを書きます。

損益計算書の ① 売上(収入)金額を第一表 ㋐ に、㊺ 所得金額を第一表 ① に転記します。白色申告の人は、代わりに収支内訳書を出します。

出典:令和7年分 青色申告決算書(一般用)の書き方(国税庁、2026年10月17日利用)、所得税青色申告決算書(一般用)【令和5年分以降用】(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 8ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

減価償却げんかしょうきゃく

業務に使う建物・機械装置・器具備品・車両運搬具などの資産は、時の経過などで価値が減っていきます(減価償却資産)。その取得に要した金額を、使用可能期間(耐用年数)の全期間にわたって各年分の必要経費に配分していく手続が減価償却です。

償却方法を届け出ていない人は定額法になります。定額法の普通償却費は「償却の基礎になる金額 × 償却率 × 本年中の償却期間(月数)÷ 12」で、本年中に取得した資産の償却の基礎になる金額は取得価額です。

青色申告決算書では3ページの「減価償却費の計算」で計算し、本年分の必要経費算入額の計を1ページの ⑱ 減価償却費に書きます。取得価額が10万円未満のものなどは、全額をその年の必要経費にします。

出典:タックスアンサー No.2100 減価償却のあらまし(国税庁、2026年10月17日利用)、タックスアンサー No.2106 定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 青色申告決算書(一般用)の書き方 4ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

耐用年数たいようねんすう

減価償却資産の使用可能期間に当たる年数で、資産の種類ごとに法定耐用年数が財務省令の別表に定められています。たとえばパーソナルコンピュータ(サーバー用のものを除く)は4年です。

耐用年数に応じて償却率が決まります(定額法では、4年なら0.250、5年なら0.200)。青色申告決算書の書き方に「主な減価償却資産の耐用年数表」と「減価償却資産の償却率等表」が載っています。

出典:タックスアンサー No.2100 減価償却のあらまし(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 青色申告決算書(一般用)の書き方 5ページ(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 青色申告決算書(一般用)の書き方 7ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

白色申告しろいろしんこく

青色申告者以外の人の申告のことです。白色申告の人にも、売上などの収入金額や仕入・経費に関する事項を帳簿に記帳し、帳簿や書類を保存する制度があります。

事業所得などのある白色申告の人は、確定申告書と一緒に、総収入金額や必要経費の内容を書いた収支内訳書を出します。記帳は、日々の合計金額だけをまとめて書くなどの簡易な方法でもよいことになっています。

関連する申告書の欄

出典:タックスアンサー No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 8ページ(国税庁、2026年10月17日利用)

収支内訳書しゅうしうちわけしょ

事業所得などのある白色申告の人が、総収入金額や必要経費の内容を書いて確定申告書に添付する書類です。ここで計算した収入金額と所得金額を、第一表に転記します。

出典:タックスアンサー No.2080 白色申告者の記帳・帳簿等保存制度(国税庁、2026年10月17日利用)、令和7年分 所得税及び復興特別所得税の確定申告の手引き 8ページ(国税庁、2026年10月17日利用)